今回のブログは介助、とりわけ認知症ケアについてです!
お読みの皆さんは『ユマニチュード』をご存知でしょうか?
ユマニチュードとは、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティによって
作り出された 知覚・感情・言語によるコミュニケーションに基づいたケアの技法のことです!
なぜユマニチュードに西村が興味を持ったのか?
普段の介護業務の中で感じる様々な疑問がきっかけでした。
それは、どうして、この人がお風呂や食事を誘ったら断られるのに、別の人が誘ったらすんなり
受け入れられるんだろう?
普段は手など上げて袖を通そうとしないご入居者が、この人が更衣介助に入ったら腕を上げて下さる
などの違いはどこにあるんだろう?という疑問からでした。
最初はご入居者との相性であったり、ただそのスタッフが好かれているだけだと思っていましたが
この本を読んでみると、それ以外にも理由がありそうなのです。
↓
『ユマニチュード入門』本田美和子 イヴ・ジネスト ロゼット・マレスコッティ 医学書院
この本を読んでみて気になったところを上げてみようと思います。
①認知症の周辺症状は環境に左右される
すんなり介助を受け入れてもらえるスタッフはご入居者にとって、よい環境を形作っている。その要素ってなんだろう?
私たちスタッフはケアやその意図がご入居者に当然伝わっていると思い込んでいることがある。
「身体拭きますよ。」「歯を磨きますよ。」など声をかけるだけで、本当に伝わっているかどうかを確認しないまま行為を始めてしまっている
ことがあるんじゃないか?
→では、どうすれば伝わるのか?
その具体的な技術が
【見る】
【話す】
【触れる】
である とこの本では書かれています。
行為の意図が当然伝わっていると思い込んでいるという点は、常に意識しておかないと抜け落ちる感覚
じゃないかと思います。自分には理解できるからです。
②見る について
この本では寝たきりとなったグレゴリーさんを三日間観察した結果が紹介されています。
三日間で部屋にやってきた人からの視線の投げかけは0.5秒未満が9回あっただけでした。
ユマニチュードでは、0.5秒以上のアイコンタクトが必要だとされていますが、
グレゴリーさんの部屋には三日間で医師が9分、看護師が12分間それぞれ来訪していましたが
彼らとグレゴリーさんとのアイコンタクトはともに0秒でした。
つまり「あなたの存在を認めていますよ」というメッセージを発するための行為が行われていなかった
ということです。
この部分を読んで、自分が考えているほど相手の目を見て話をするということが自分は
出来ていないんじゃないかと思いました。
他にも気になることが書かれていましたので、またご紹介します!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!