「Do They Know It's Christmas?(ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?)」
1985年、世界のスターが集結し、アフリカ支援を呼びかけたライブエイドの中心メンバーのボブ・ゲルドフを久しぶりにテレビで見ました。
Do They Know It's Christmas?はどのようにして生まれたのか?
1984年の10月、ボブが午後6時のニュースで目にしたのは、驚くべき内容でした。
テレビの画面に映っていたのは食べるものがなく、死にゆく子どもを抱きかかえた夫婦でした。
アフリカ東部のエチオピアの食糧危機です。
当時、深刻な干ばつが起き、多くの命が失われていたのです。
「家族といる快適な自宅で見た映像はすごくショックなものだった。食べ物が有り余るこの世界で、彼らは食べるものがないため死んでいく。そんなことは、ばかげている。募金箱に1ポンドを入れる以上のことをやらなきゃいけないと思った」
ゲルドフは、クリスマスソングを作って発表し、その収益でエチオピアを支援することを思い立ちました。
It's Christmas time
And there's no need to be afraid
(クリスマスの季節 何も恐れることはない)
At Christmas time
We let in light and we banish shade
(クリスマスには 私たちが光をあて影を追いやる)
Feed the world
Let them know it's Christmas again
(世界に食糧を クリスマスがやってくると伝えるために)
ゲルドフは自分の思いを、そのまま歌詞にしたといいます。
「ジョン・レノンみたいにメッセージ性のある曲がいいなと思った。"ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)" "パワー・トゥー・ザ・ピープル" "愛こそはすべて"のように直接的なもの。だからただ Feed The World(世界に食糧を)と歌って、それが歌になった」
「今は世界中で恐ろしいことが起きていて思いを寄せることはとても難しい。ウクライナの恐怖にどう向き合うのか。パレスチナの恐怖にどう向き合うのか。私たち人間の特徴は『共感すること』だ。私たちは誰かが傷ついていたら手を差し伸べる。共感とは、つらい思いをしている人たちの立場に立つことだ。この曲があることで、人は誰かの人生や世界を変える力を持つ。今一度、クリスマスに、人々をつなぐかけ橋となるはずだ」
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