パリパラリンピックの開催が8月28日と目前に迫りましたので、私が注目しているパラ陸上の座位投てき競技選手の鬼谷慶子選手を紹介したいと思います。
鬼谷慶子選手は高知市の出身で、大学生だった20歳の時、突然の発症によってビッカースタッフ脳幹脳炎という病気となり、首や体幹の力を入れ続けることができず、背もたれのない椅子に座ることが全くできないことに加え、手足にも麻痺があるために電動車いすで生活となりました。発症からの4年間は治療とリハビリを続ける生活で、生きる目標を失っていたと感じる毎日だったそうです。
周囲のサポートで生活自体は落ち着いて送れるようになり、この身体であっても何か目標をもって打ち込めるものはないか、と漠然と考え始めていた頃にパラスポーツへの参加を勧められ、様々なパラスポーツを体験されたそうですが、座ること自体が安定して保てない状態のため、パラスポーツをやりたいと思っても、見つからないもどかしい時期が続いたあと、「座位投てき」という、鬼谷慶子選手の特性にあった競技に出会いました。
実はもともと学生時代に陸上投擲競技をやっていたのですが、車いすとなった当初は、この身体の状態で重い円盤を投げることなどそもそもできないものと思い込んでいたと述懐されています。
2024年5月の世界パラ陸上競技選手権大会で銀メダル獲得は「座位投てき」を始めて2年での快挙でパリパラリンピックの切符を手にされました。
夫の健太さんのサポートを受けての挑戦をみんなで応援していきましょう❕
〈追記〉
鬼谷慶子選手は障害や難病などで外出困難な人達が新たなテレワークで就労する分身ロボットカフェDAWN ver.βでロボットを介しての接客にも取り組まれていて、「おにちゃん」のニックネームで人気となっています。
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